緑内障

緑内障とは

緑内障とは視神経(目から入ってきた情報を脳に伝達する器官)に障害が起こり、視野(見える範囲)が狭くなる病気のことです。治療が遅れると失明に至ることもあります。

その進行は非常にゆっくりなため、病気がかなり進行するまで自覚症状はほとんどありません。40歳以上の方の100人に45人は緑内障になるといわれています。40歳を過ぎたら定期的に眼科検診を受けることをおすすめします。

 

緑内障の症状

  • 初期

  自覚症状はほとんどありません

  • 進行期緑内障?

  ・見えない場所(暗点)が出現する

  ・見える範囲(視野)が狭くなる

  • 急性緑内障発作時

  ・眼痛・充血・目のかすみ

  ・頭痛・吐き気

  ・急速な視野の悪化

 

緑内障の原因と種類

緑内障

緑内障の主な原因は、前房内の房水が隅角からうまく排出されずに眼球内の圧力(眼圧)が高くなることです。眼圧が高いと視神経繊維が圧迫されて脱落し、その部分に一致する視野が欠損するといわれています。その他に視神経への血流低下、自己免疫性疾患、遺伝、加齢、近視などの関与も考えられています。

1)原発開放隅角緑内障

房水の出口である線維柱帯(とその奥にあるシュレム管)と呼ばれる場所が徐々に目詰まりをおこし、眼圧が上昇します。このうち眼圧がいわゆる正常範囲(1020mmHg)なのに視神経が障害される緑内障を正常眼圧緑内障といいます。

2)原発閉塞隅角緑内障

 隅角が狭くなり、房水の流れが妨げられるために眼圧が上昇します。原発閉塞隅角緑内障では、急に隅角が閉じてしまうことで著しい眼圧上昇を来すことがあります。これを一般に急性緑内障発作と呼びます。上記のように、急性発作では、眼痛、頭痛、吐き気などの激しい自覚症状が出現します。

3)続発緑内障

 眼や全身に何らかの病気があり、それが原因で眼圧が上昇して起こる緑内障です。開放隅角の場合もあれば、閉塞隅角の場合もあります。外傷、角膜の病気、網膜剥離、目の炎症など他の目の疾患による眼圧上昇や、ステロイドホルモン剤などの薬剤による眼圧上昇など様々な原因があり、原因からきちんと治療する必要があります。

4)発達緑内障

 生まれつき隅角に異常があるタイプの緑内障です。生まれた直後から眼圧が高い場合は眼球そのものが大きくなることもあり、俗に「牛眼」と呼ばれています。乳幼児から若年齢に緑内障と診断されることが多く、ほとんどの場合早期に手術療法を行います。

 

緑内障の治療
 緑内障は、眼圧を下げることで進行を遅らせることができる可能性がある病気です。しかし、いちど障害されてしまった視神経は回復することはありません。また、いかなる治療でも進行を止められない緑内障もあります。治療の目的は進行を止める、または遅らせることであり、回復させるものでありません。治療方法としては、薬物療法・レーザー治療・手術があります。緑内障のタイプやそれぞれの人によって治療方針は異なります。

点眼薬1)薬物療法
 眼圧を下げる効果のある目薬を点眼します。さまざまな薬効を持った点眼薬があり、緑内障のタイプ・重症度・眼圧の高さなどに応じて処方されます。一種類の目薬だけで効果が少ない場合は、複数の目薬を組み合わせて処方されます。

2)レーザー治療
 レーザー治療には主に二つの方法があります。一つは、虹彩(いわゆる茶目)にレーザーで孔を開けて、眼内の房水の流れを変えるというものです。多くの閉塞隅角緑内障がこの方法によって治療可能です。もう一つは、線維柱帯に照射することで房水の排出を促進するレーザー治療です。一部の開放隅角緑内障に効果があります。

3)手術
 薬物療法やレーザー治療に効果がない場合は手術が行われます。房水を眼外に染み出すようにする手術と、線維柱帯を切開して房水を排出しやすくする手術の二つがあります。手術をしても症状が改善するのではなく、あくまで眼圧を下げて進行を食い止めるのが目的です。

 

緑内障の予防・検査

緑内障は、早期発見・早期治療によって失明の危険を減らすことができる病気ですので、早期発見が非常に大切です。眼科での定期的な検査(緑内障ドック)が一番の予防です。緑内障の検査は眼圧測定、眼底検査、視野検査などです。

  • 眼圧検査

直接目の表面に測定器具をあてて測定する方法と、目の表面に空気をあてて測定する方法があります。眼底検査

  • 眼底検査

視神経の状態をみるために視神経乳頭部を観察します。視神経の眼球の出口(視神経乳頭)には、小さなくぼみ(陥凹)があり、緑内障では視神経が障害されてこの陥凹が変形・拡大します(視神経乳頭陥凹拡大)。

  • 視野検査

見える範囲を調べる検査です。視野の欠損(見えない範囲)の存在の有無や大きさから緑内障の進行の具合を判定します。